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続々・樹の散歩道
  カメムシの卵から登場したのはやはり・・・


 アジサイの葉表にカメムシの卵が行儀よく並んでいるのを確認した。アジサイの葉については日常感覚としては病変や昆虫による食害を目にした記憶はないため、カメムシが産卵するとは意外な印象を持った。そこで、調べてみると、アジサイでもうどんこ病などの被害やアブラムシ、毛虫、葉ダニによる被害がしばしば見られるらしい。それはそれとして、確認したカメムシの卵についてはその葉を採取して、念のため何が登場するのかを見届けることにした。 (2020.2) 


 カメムシの卵は、個性的な樽型のタイプがよく見られるから、これも種類は不明ながらカメムシの仲間の卵であることは間違いない。この卵からカメムシのかわいい赤ちゃん(幼虫)が登場すれば、カメムシの種類を調べるための情報が得られるのであるが、現実は厳しく、当たり前の展開とならないことが多いようである。  
 
           カメムシの卵 1
 とりあえず、2個が暗色となっている。この段階で、少なくとも2個の卵は寄生バチの餌食となっていることがわかる。
          カメムシの卵 2
 斜め上から見た様子である。よく見る俵型のカメムシの卵であるが、種類は不明。
   
            カメムシの卵 3
 カメムシの卵の上部の環状となったトゲは何の意味があるのかは不明。ただ、カメムシの赤ちゃんが生まれる際は、この卵の上部の丸い皿状の部分がパックリ開くから、トゲに沿った部分は内側から力が加わると開きやすいように薄くなっているものと思われる。 
           カメムシの卵 4
 黒くなったカメムシの卵。経験則で言えば、この黒い卵を割れば、元気な寄生バチが登場する。 
   
  カメムシの卵から脱出途中の小型寄生バチ 
 卵の殻を食い破って、身を乗り出した状態である。
 カメムシの卵から脱出して徘徊中の小型寄生バチ
周辺に散らかっている白色の細い破片は、寄生バチが卵から脱出するに際して、咬みきった卵の殻である。 
   
   
   カメムシの卵から頭を出した小型寄生バチ
 卵の殻を食い破った鋭い大顎が確認できる。 
   カメムシの卵から脱出途中の小型寄生バチ
 胸部がほぼ露出している。 
 
 
                 お馴染みの小型寄生バチの様子 
 
     
 
チャタテムシの卵から孵化した寄生バチについてはこちらを参照  
ヒラタアブの蛹から孵化した寄生バチについてはこちらを参照