区分 |
雄株 |
雌株 |
花茎 |
10〜30cm で、花粉を出し終わると枯れる。 |
30〜80cm となる。冠毛をつけたそう果を遠くに飛ばすために果実の成熟過程で背丈を伸ばす。 |
頭花 |
黄白色で、小花はすべてが両性花風の筒状花である雄花からなる。頭花の周辺にはまれに不稔の雌花がつく。 |
白色で、小花は多数の雌性の筒状花である雌花と中心部に存在する数個の両性花風の筒状花である蜜花(中性花)により構成されている。 |
小花 |
雄花の小花の花冠は筒状で先端が5裂する。雄しべが花粉を出すが、実を結ばない(不稔)。つまり、形態的には両性花であるが、機能的には雄花。 |
雌花は雄しべを欠き、花冠は筒状であるが、非常に細くて糸状であることから糸状花の名があり、先は斜めに切形、蜜も出さない。
数個の不稔の蜜花(中性花)は雄株の小花と同様に花冠の先端が5裂するが、胚珠は退化し、花粉は出さず、昆虫を招く蜜を出す役割を担っている。 |
雄しべ |
キク科植物でふつうに見られるように、葯が合着・筒状となった集約雄しべで、筒の内側に花粉を出す。 |
雌花では雄しべを欠く(退化)。
蜜花(中性花)の雄しべでは花粉ができない。 |
雌しべ |
雌しべは葯筒の中を伸びて、花粉を押し出すのが役目で、柱頭を含む全体が棍棒状。 |
雌花の雌しべ柱頭は先が2裂して開く。
蜜花(中性花)の雌しべにも棍棒状の雌しべが見られるが、何も役に立っていない。 |
子房 |
発育が悪く不稔性。 |
雌花の子房はそう果として成熟する。
蜜花(中性花)の子房の胚珠は退化。 |
冠毛 |
雄花の冠毛は不要な存在。 |
雌花の冠毛はそう果の冠毛として、散布の役割を果たす。
蜜花(中性花)の冠毛は不要な存在。 |
三倍体個体
(不稔株) |
柱頭の先端に花粉がつかず、雄しべが褐色の皮膜だけの小花をつけた三倍体個体(不稔株)を見ることがある。 |
花が終わっても花茎が伸びず、先の方の頭花から次第に褐色化し、冠毛も開かず種子が稔らない三倍体個体(不稔株)を見ることがある。 |
食用としてのフキノトウ |
雄株と雌株で、明らかな食味の違いがあるとする見解は目にしない。 |