アブラチャン |
若い実を割ると柑橘系の匂いがある。(クスノキ科) |
イヌエンジュ |
枝を折るとソラマメに似た匂いがする。(マメ科) |
オガタマノキ |
花には強い芳香がある。(モクレン科)
蜜を持たないため,匂いで花粉運搬者を誘引している模様。 |
カゴノキ |
生材に独特の不快臭がある。表現不能。(クスノキ科) |
カツラ |
落葉期の特に雨上がりに黄葉が甘い香りを放つ。マルトールという物質に由来するとされ、キャラメル、ワタ菓子の匂いに例えられる。この黄葉からかつては抹香を作ったという。(カツラ科) |
カヤ |
材は独特な匂いで,強いて言えば化粧品的で,この類の匂いは他に知らない。カンナで削っているとプンプン匂う。(イチイ科) |
カラスザンショウ |
材にややくせのある臭気がある。(ミカン科) |
カラタネオガタマ |
花はバナナの香りがする。(モクレン科) |
キハダ |
青い果実には柑橘系の強い香りがある。(ミカン科) |
キンモクセイ |
花は甘い香りで,広く知られているところで,花期には香りが辺りに漂う。(モクセイ科) |
クサギ |
葉にさわると独特の臭気がある。その一方で、花には濃厚な甘い香りがある。(クマツヅラ科) |
クスノキ |
葉をはじめ樹体全体にショウノウ(樟脳)を含み,芳香をもつ。かつては葉や枝を刈り込んで樟脳(ショウノウ)を抽出した。(クスノキ科) |
クチナシ |
花は美しく香りがよいので,花飾や香水とし,三杯酢にして食べたり,乾かして茶の香りをつける。(アカネ科) |
クリ |
花は独特のムンムンした匂い。シイも似た匂いがある。匂いの表現は難しく,「むせるような甘い香り」とか,「精液の匂い」などの表現ぶりもある。(ブナ科) |
クロモジ |
材は芳香をもち,皮付きのまま割ってようじ(楊枝)に賞用する。葉や種子からは香油が蒸留抽出され,大正時代にはこの「クロモジ油」を精製し,盛んにヨーロッパに輸出したという。(クスノキ科) |
コクサギ |
特徴的な悪臭の成分はカンフェンとリナロールとされる。(ミカン科) |
コブシ |
葉をもむと強い香りがするというが,・・・実感なし。材は鉋仕事が楽しくなるほど良い香りがするという。また、乾燥した枝を燃やすとよい香りがするという。(モクレン科) |
ゴマギ |
名前の由来のとおり,葉をもむとゴマに似た強い臭気がある。(スイカズラ科) |
ゴンズイ |
・春の芽出しから紅葉まで生け花の材料とするが,樹皮と葉に一種の臭気(わきが臭)があるので,密閉した室内には生けない。(ミツバウツギ科)【観察事典ほか】 |
サルココッカ・コンフサ |
地味な低木で花も目立たないが、強烈な芳香を放つ。(ツゲ科) |
ジャスミン |
花は強烈な芳香があり,花期には匂いが辺りに漂う。(モクセイ科) |
シラタマノキ |
実はサリチル酸メチル(サロンパスやトクホン)の匂い。(ツツジ科) |
ジンチョウゲ |
名前は沈香と丁字の香りにたとえたものという。(ジンチョウゲ科) |
ニッケイ1 |
葉をもむと特有の芳香がする。日本固有種でかつては国内の暖地で栽培され,根の皮を香味料や胃腸薬に利用した。また,細い根を赤い紙で束ねたものがニッキとして駄菓子屋で売られていた。特有の芳香と辛みを有する。現在は国内では生産されていない。シナモンは同じクスノキ属のセイロンニッケイ(インド・セイロン原産)の樹皮で,漢方などの桂皮(ケイヒ)もクスノキ属のカシア(Chinese cinnamon,東京(トンキン)ニッケイとも。中国インドシナ原産)の樹皮である。(クスノキ科) |
ニッケイ2 |
江戸時代から栽培されて,菓子の香味料や健胃薬などに使われてきた。「日本桂皮」(Japanese
cinnamon)は上等の根皮である。「柴ニッキ},「柴肉桂」は根皮採取の残りの根端部分で,戦前まで子供用の駄菓子であった。かつて,高知県や和歌山県でかなり栽培されたが,今はほとんどない。【平井】 |
ニッケイ3 |
ニッキ飴や八ツ(つ)橋はシナモン類の葉や樹皮を水蒸気蒸留して得られる桂皮油(ニッキ油,ニッキオイル,シナモンオイル)が使用されているという。ハッカ油と同様に合成品もあって,これも菓子類に利用されているという。 |
ニンニクカズラ |
葉を揉むとニンニク臭がある。英語名はガーリック・バイン garlic vine (熱帯アメリカ原産 ノウゼンカズラ科) |
ハマセンダン |
枝や樹皮を傷つけると臭気がある。(ミカン科) |
ヒイラギ |
白色花は甘い香り。(モクセイ科) |
ヒサカキ |
ヒサカキの花は都市ガスの匂いとも表現される。このため,花期にガス漏れの通報がなされることもあったという。至近距離で風下に位置したときは,めまいがするほど臭い。(ツバキ科) |
ヒバ,アスナロ |
(ヒノキ科アスナロ属)
ヒノキ材の清涼感のある香りに対して,ヒバ材の匂いは少々癖があり,ダイスキという声は聞かない。しかし,ヒバの耐朽性やシロアリに対する抵抗性は抜群で,商業的に利用されるヒノキチオールもヒバから抽出されているという。 |
ヘクソカズラ(草本) |
ヘクソカズラが持つ含イオウ化合物のペデロシドは分解するとメルカプタンを生じる。なお,スカンクのにおいの主成分はメルカプタン,とくにブチルメルカプタン
C4H9SH である。(アカネ科・多年草)
感じ方に差があるのか,個人的には全く臭いと感じない。 |
ホオノキ |
花は強い甘い芳香を漂わす。(モクレン科)
蜜を持たないため,匂いで花粉運搬者を誘引している模様。 |
マツカゼソウ(草本) |
松風草。強烈な匂いというが実感はなかった。中国では全草を薬用とし,ヨーロッパでは観賞用に栽植される。(ミカン科) |
マンサク |
アテツマンサクやシナマンサクの花はいい香りがするのに対して,マンサク花は生臭いとされるが,未だに実感がない。感じ方に個人差がある可能性がある。(マンサク科) |
ミズメ |
内皮,冬芽はサリチル酸メチルの匂い。これをサロンパスというか、トクホンというかは自由である。シラタマノキも実をつぶすと同様の匂いがする。(カバノキ科) |
ミツマタ |
日本の札の匂いはミツマタの匂いであるというが,匂いを実感できるほど大量のピン札には縁がない。生木ではイチジクに似た匂いがある。(ジンチョウゲ科) |
ユウガギク(草本) |
名前は「柚ヶ菊」の意 で,柚子の香りがあるからこの名があるとの伝説があるが,そんな香りはないから,名前の意味は不明である。(キク科) |
ローズウッド |
材にかすかながらバラの花に似た芳香を有することからこの名がある。(マメ科ツルサイカチ(ヒルギカズラ)属) |
*南方系のいろいろな硬い木を鋸でゴリゴリ切っていると,しばしば独特の香りに遭遇する。これだけならいいが,時にその樹種によっては木の粉を鼻で吸い込んで,くしゃみを連発することがある。 |