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木あそび
  樹木由来のエッセンシャルオイル(精油)の多様性


   エッセンシャルオイル(精油)アロマオイルはもちろん外来の文化であるが、近年ではそのうちの比較的オーソドックスなものが簡便でおしゃれなデフューザーの普及もあって、生活の中で楽しむ習慣が広まってきているようである。
 日本では古来、香りと言えばやはり主として大陸経由で渡来した伽羅(沈香)、白檀、丁子、乳香、竜脳等々が、上流社会のみで楽しまれ、あるいは宗教的な演出に利用されたものの、庶民の日常生活とは決して密着した存在ではなかったようである。現在に継承されているものといえば、わずかな香り成分を配合した線香が存在するものの、合成香料主体のインセンススティック(コーン)も含めて、線香がくゆらす煙はどうしても仏壇線香の匂いの呪縛からは逃れられずにいる。
 それに対して、エッセンシャルオイルをアロマオイルとして使う場合は辛気くさいイメージがなく、その種類も極めて多様で、デパート等でもカタカナ名の付いた多数の製品を目にするものの、一体どれだけの種類が製品化されているのか見当も付かない。
 そこで、樹木系のものに絞り込んで、その多様性を確認してみることにした。【2012.10】 


   市販のエッセンシャルオイルは極めて種類が多くてため息が出るほどであるが、世界各地の主として植物から得られるこれら多様な製品の市場を牛耳っているのは、やはりかつて世界の富をほしいままにしたヨーロッパの元祖旧帝国主義諸国である。世界各地で原住民を蹴散らす一方で、彼らの固有の植物を利用した伝統的な知恵に関しては実にどん欲に吸収・蓄積・研究して商品化し、その価値を高めてきた実績があり、加えて実用のノウハウに関しても圧倒的な蓄積を有している。このため、国内の製品は固有の一部の製品を除き、ほとんどがイギリス、フランス等の事業者に依存しているところである。 
   
   
 
                エッセンシャルオイルの市販品の陳列例

 海外メーカーの数多い製品のうち、比較的一般的な製品が陳列販売されている。オイルと関連商品の事業者は非常に多くて、かなりの市場規模になっていると思われる。写真の例では、右側がオーガニック(有機栽培)由来の製品で、価格差が設定されている。
   
   さて、商品としてのエッセンシャルオイルの説明書きで面白いのは、実際のところはときに闇の中であるとしても、必ず採取源としている植物の学名が記されていることである。なじみのない植物が多い中で、学名はその素性をさらに知りたいときには有力な手がかりになる。

 以下に、特に樹木系(小低木、つる性木本を含む)のエッセンシャルオイル(芳香性樹脂を含む)の概略を理解するための備忘録としてリストを作成してみたが、まだまだこの他にも多数存在するようであり、改めてその素性の多様性に驚く。同時に、遠い世界の未知の植物に由来する香りに気軽に接することができること自体が、非常に興味深い。 
   
 
   以下は製品カタログ、ウェブ上の製品リスト、書籍から確認したものであり、呼称、来歴、分布等の情報に関しては権威ある文献による検証はしていない。配列は学名の順による。
 なお、エッセンシャルオイルは様々な世界の香りを経験できることが楽しみであるが、販売者の立場あるいはアロマテラピーの立場から、科学的あるいは医学的な根拠に欠けた効用を過剰に主張する傾向があるため、ここでは個人的に興味を感じた利用情報のみを一部だけ採り上げた。
   
引用文献 「ハーブ図鑑」 :ハーブ図鑑:ジェニー・ハーディング (2012.3.1、ガイアブックス) 
  「ハンドブック」 :精油・植物油ハンドブック:ジェニー・ハーディング (2010.11.30、(株)東京堂出版) 
  「オイルブック」 :エッセンシャルオイルブック:スーザン・カーティス (1997.7.10、株式会社双葉社) 
  「基本事典」 :ハーブと精油の基本事典:林真一郎 (2010,7.30、株式会社池田書店) 
  「ハーブ事典」 :ハーブ学名語源辞典(2009.4.20、(株)東京堂出版) 
   
 
参考  @  一般的には水蒸気蒸留法により精油を抽出している。 
   A  柑橘類の果皮からの抽出は圧搾法によっている。
 柑橘系の果皮の精油等に「光毒性(こうどくせい)」のあることが知られているが、スイートオレンジ、タンジェリン、マンダリンにはこれがないとされる。 
   B   花精油には溶剤抽出法が広く用いられている。「アブソリュート」の語はこれを意味する。
   C  「オーガニック」の語はオーガニック栽培の原料によるものの意。一方、「ワイルド」は野生種からの採取によるものの意であるが、必ず表示されているものではない。 
   
   
  樹木系エッセンシャルオイル(精油)等の例  リスト(種類)
製品呼称例 精油等英名 基源(来源)植物
(学名)
植物英語名 植物和名 科・属名 製品原料の産地例と利用部位 メ モ
シルバーファー
ファーニードル
Silver Fir
Fir Needle
Abies alba Silver fir
European fir
European silver fir
ヨーロッパモミ
ギンモミ
マツ科モミ属 フランス、ルーマニア:針葉  中央ヨーロッパ原産。
 樹脂からはテレビン油がとれる。
バルサムファー Balsam Fir Abies balsamea Balbam fir バルサムモミ
バルサムファー
マツ科モミ属 カナダ:枝葉  北アメリカ東部原産。
 樹脂はカナダバルサムとして有名。 
モミ  -  Abies firm Momi fir  モミ  マツ科モミ属  日本:枝葉   本州、四国、九州に分布。  
グランドファー Grand Fir Abies grandis Grand fir グランディスモミ
アメリカオオモミ
マツ科モミ属 ボスニア:針葉  北アメリカ西部原産。
北海道モミ
(トドマツ)

  スタンダード
- Abies sachalinensis Todo fir トドマツ マツ科モミ属 日本・北海道:針葉・枝  北海道、サハリンに分布。
 モミの木の精油は、かつてサハリンやハバロフスクで大量に生産され、肺炎や気管支炎などの呼吸器疾患や、リウマチ、関節炎などの治療に役立てていた。(基本事典)
北海道モミ
(トドマツ) 

  エクストラ
-  Abies sachalinensis  Todo fir  トドマツ  マツ科モミ属  日本・北海道:針葉   針葉のみからの抽出で上級品扱い。 
シベリアモミ Siberian Fir Abies sibirica Siberian fir シベリアモミ マツ科モミ属 ロシア:球果  ロシアシベリアほか原産。
フラゴニア Fragonia Agonis fragrans Fragonia フラゴニア フトモモ科アゴニス属 オーストラリア:花  オーストラリア西部原産。
ローズウッド Rosewood Aniba rosaeodora Brazilian rosewood
Rosewood tree
アニバ・ロサエドラ
(ローズウッド)
クスノキ科アニバ属 ブラジル:心材木部  南米原産。
 優良材で知られる真正のローズウッドはマメ科ダルベルギア属の全く別物である。
 オイルには催淫作用があり、不感症の治療に最適。最近ではではほとんどが化学合成されている。(オイルブック)
ローズウッド(葉) Rosewood Aniba rosaeodora Brazilian rosewood
Rosewoodtree
(ローズウッド) クスノキ科アニバ属 ブラジル:葉  上段が木部を使用しているのに対して、こちらは葉を使用。
アガーウッド Agarwood Aquillaria filaria Aloewood
Agarwood
沈香 ジンチョウゲ科アクイラリア属 インドネシア:心材(栽培)  沈香としては本属のほかに Gonystylus属のものが知られている。
バーチ・スイート Birch (Sweet) Birch oil
Betula lenta Sweet birch
Black birch
Cherry birch
アメリカミズメ
レンタカンバ
スイートバーチ
チェリーバーチ
ブラックバーチ
カバノキ科
米国:樹皮(サリチル酸メチル)
 北米東部原産。
 ウィンターグリーンの当初の採取源。清涼感のある香りはサリチル酸メチルに由来するもの。この物質には消炎鎮痛効果があり、現在ではこの合成品が各種市販消炎鎮痛貼付薬(プラスター)に利用されている。
バーチ・ホワイト Birch (White)
Birch oil
Betula pendula Silver birch ヨーロッパシラカンバ
シダレカンバ
ペンデュラカンバ
オウシュウシラカンバ
シルバーバーチ
カバノキ科カバノキ属 ウクライナ:樹皮(ベチュレノール)  ヨーロッパ、北・西アジア原産
フランキンセンス・エチオピア
フランキンセンス・ソマリア
フランキンセンス・エジプト
乳香
Frankincense (carterii) Boswellia carterii Frankincense tree フランキンセンスの木
ニュウコウジュ
ボスウェリア・カルテリイ
カンラン科ボスウェリア属 エチオピア、ソマリア:樹脂  東アフリカ 
フランキンセンス・ソマリア(フレレアナ) Frankincense Somalia
(frereana)
Boswellia frereana Frankincense tree ボスウェリア・フレレアナ カンラン科ボスウェリア属 ソマリア:樹脂  東アフリカ 
 ソマリア北部
フランキンセンス・ケニヤ(ネグレクタ) Frankincense Kenya
(neglecta)
Boswellia neglecta Frankincense tree ボスウェリア・ネグレクタ
ブラックフランキンセンス
カンラン科ボスウェリア属 ケニア:樹脂  東アフリカ
フランキンセンス・エチオピア(パピリフェラ) Frankincense Ethiopia(papyrifera) Boswellia papyrifera Frankincense tree ボスウェリア・パピリフェラ カンラン科ボスウェリア属 エチオピア:樹脂  エチオピア、エリトリア、スーダンほか原産
フランキンセンス・リヴァエ Frankincense
(rivae)
Boswellia rivae Frankincense tree ボスウェリア・リヴェア カンラン科ボスウェリア属 エチオピア:樹脂  東アフリカ
 フランキンセンスの和名は「乳香」。
フランキンセンス・イエメン (サクラ)
フランキンセンス・オマーン(サクラ)
Frankincense Oman
(sacra)
Boswellia sacra Frankincense tree ボスウェリア・サクラ カンラン科ボスウェリア属 イエメン、オマーン:樹脂  東アフリカ
 オマーン、イエメン
フランキンセンス・インド(セラータ)
フランキンセンス・マレーシア
Frankincense India
Frankincense Malaysia
(serrata)
Boswellia serrata Frankincense tree ボスウェリア・セラータ カンラン科ボスウェリア属 インド、マレーシア:樹脂  インド
ムフフ(アフリカサンダルウッド) Muhuhu Brachylaena hutchinsii Muhuhu ムフフ キク科ブラキラエナ属 タンザニア:木部  東アフリカ
 サンダルオイルの代用品となる。
ブルーサイプレス Blue cypress Callitris intratropica Cypress Pine オーストラリアヒノキ ヒノキ科カリトリス属 オーストラリア:木部  オーストラリア
イランイラン
イランイラン オーガニック
Ylang ylang
Ylang ylang Organic
Cananga odorata Ylang-ylang tree イランイランの木
(イランイランノキ)
バンレイシ科イランイランノキ属 マダガスカル:花  コモロ、フィリピン、マダガスカル、セイシェル、インドネシア原産
 名前はタガログ語で「花の中の花」の意とされ、「淫乱淫乱」ではない。男女ともに媚薬になるという。
イランイラン・エクストラ Ylang Ylang Extra Cananga odorata Ylang-ylang tree イランイランの木
(イランイランノキ)
バンレイシ科イランイランノキ属 コモロ諸島:葉と花  蒸留の初期に得られるオイル。
シダーウッド
シダーウッド・アトラス
Cedar wood
Cedarwood Atlas
Cedrus atlantica Atlas cedar アトラスシーダー マツ科ケドルス属
(ヒマラヤスギ属)
モロッコ:木部  アルジェリア、モロッコ原産。
 古代エジプトでは化粧品や香水に配合され、ミイラを作る工程でも使われていた。(オイルブック)
ヒマラヤシダーウッド
シダーウッド ヒマラヤン
Himalayan Cedarwood
Cedarwood Himalayan
Cedrus deodara Himalayan cedar ヒマラヤシーダー
(ヒマラヤスギ)
マツ科ケドルス属
(ヒマラヤスギ属)
インド、ネパール:葉
インド:木部
 ヒマラヤ北西部〜アフガニスタン東部原産。
 伝統的なチベットの療法で木部と精油は呼吸器のトラブル等に使用される。(ハンドブック)
ヒノキ
檜(ひのき)
木曽ヒノキ
吉野ひのき
Hinoki Chamaecyparis Obtusa Hinoki Cypress ヒノキ ヒノキ科ヒノキ属 日本:木部
長野県:木曽ヒノキ枝
和歌山県:ヒノキ枝葉又は葉
高知県:人工林ヒノキ間伐材葉
 日本人に好まれる香りで、日本各地で本精油の生産が見られる。海外でも認知されている。
クスノキ、樟
カンフルオイル
カンファー・ホワイト 
Camphor Cinnamomum camphora  Camphor Whitet  クスノキ  クスノキ科クスノキ属
(ニッケイ属) 
日本・九州・屋久島、中国:木部   次の芳樟とは仕分けられているが、成分の基準があるのかよくわからない。  
ホーリーフ
芳樟
Ho Leaf (芳葉)
Ho-Sho Leaf
(Linalol)
Cinnamomum camphora Chinese Rosewood
Formosan Camphor
クスノキ
芳樟(ホウショウ)
クスノキ科クスノキ属
(ニッケイ属)
台湾、中国:@葉、A葉・枝
日本・鹿児島県:葉
 芳樟は台湾原産のクスノキの変種又は亜変種として扱う場合もある。一般的にはリナロール成分の多いクスノキを指している。
 昭和の初期、中国、台湾より香料の原料として積極的に導入された。(ハーブ事典)
ホーウッド Ho Wood Cinnamomum camphora Camphor tree クスノキ
芳樟(ホウショウ)
クスノキ科クスノキ属
(ニッケイ属)
中国:@木部、A樹皮・小枝、B根・小枝・木部  上段が葉を使用しているのに対して、こちらは木部を使用している。
ラヴィンサラ Ravintsara Cinnamomum camphora Camphor tree
Madagascar camphor
クスノキ クスノキ科クスノキ属
(ニッケイ属)
マダガスカル:葉  植物分類上はクスノキであるが、これはマダガスカル原産とされ、成分中シネオールが多いという。本当の原産なのか導入種なのか詳細は不明。
ラベンサラ (参照用)
Ravensara

(参照用)
Ravensara aromatica

(参照用)
Ravensara
ラベンサラ・アロマティカ
マダガスカル丁香
クスノキ科ラベンサラ属 マダガスカル:葉   本来はマダガスカル原産のクスノキ科の植物由来のオイルを意味するが、近年、この名前で実際に流通していたものが実は上段の同科クスノキ属の樹木に由来するものであることが判明したという、奇妙な説明がなされている。詳細は不明。 
タマラニッケイ Tamala Cinnamomum tamala Indian cassia lignea タマラニッケイ クスノキ科クスノキ属
(ニッケイ属)
ネパール:枝葉  インド原産。
 インドではタマラニッケイの葉は香辛料として利用されており、かつてはヨーロッパにまで運ばれていた。(植物の世界)
シナモン Cinnamon Cinnamomum zeylanicum
Cinnamomum verum
Ceylon cinnamon セイロンニッケイ クスノキ科クスノキ属
(ニッケイ属)
スリランカ:葉  スリランカ、インド、ミャンマー原産。
 樹皮の内皮はシナモンスティックとして知られる。
 樹皮を蒸留することで精油が得られるが、刺激性が強いため、アロマセラピーのための精油は葉と若い枝を水蒸気蒸留して抽出する。(オイルブック)
サロ Saro Cinnamosma fragrans Saro サロ クスノキ科シナモスマ属 マダガスカル:葉  マダガスカル原産。
 Mandravasarotra(仏)とも。
ロックローズ
ラブダナム
シスタス
Rock Rose
Labdanum
Cistus ladaniferus Rock Rose, Labdanum, Sun Rose, Rose of Sharon ロックローズ ハンニチバ科ゴジアオイ属 モロッコ:葉
スペイン:小枝
 地中海西部、モロッコ、アルジェリア原産。
ライム Lime Citrus aurantifolia Lime ライム ミカン科ミカン属 南アフリカ、メキシコ:果皮  東南アジア、東アフリカ原産。
プチグレン Petigrain Citrus aurantium Bitter Orange ビターオレンジ
(プチグレン)
ミカン科ミカン属 パラグアイ:葉、若い小枝  東南アジア、東アフリカ原産。
 名前はフランス語で「小さな粒」の意。果皮はママレードにもなる。
ネロリ Neroli Citrus aurantium Bitter Orange ビターオレンジ
(ネロリ)
ミカン科ミカン属 イタリア:花弁  ネロリのオイルは極上の香水やオーデコロンの材料になる。5月と10月にに摘んだフレッシュな花を水中蒸留して抽出する。(オイルブック)
ベルガモット
ベルガモット オーガニック
Bergamot
Bergamot Organic
Citrus bergamia Bergamot ベルガモットオレンジ ミカン科ミカン属 イタリア・シチリア:果皮  熱帯アジア原産とも。
 ビターオレンジとマンダリンオレンジの交雑種と理解されている。
 名前は北イタリアのロンバルディの小都市ベルガモに由来する。(オイルブックほか)
クレメンタイン Clementine Citrus clementina Clementine クレメンティン
クレメンタイン
ミカン科ミカン属 イタリア:果皮  マンダリンオレンジの変種あるいは交雑種とも。
柚子(ゆず) Yuzu Citrus junos Yuzu orange ユズ(柚子) ミカン科ミカン属 高知県:果皮  本柚子は中国原産で、花柚子は日本原産ともいわれる。
 種小名は四国、九州地方の呼び名でである「柚の酢(ゆのす)」にちなむ。(ハーブ事典)
レモン Lemon Citrus limonum Lemon レモン ミカン科ミカン属 イタリア・シチリア、イスラエル:果皮  中央アジアあるいはインド北西部原産とも。
 レモンは本来インド原産であるが、12世紀に十字軍とともにヨーロッパに持ち込まれた。(オイルブック)
グレープフルーツ Grapefruit Citrus  paradisi Grapefruit グレープフルーツ ミカン科ミカン属 米国・フロリダ、アルゼンチン:果皮  ザボン(ポメロ) Citrus maximus とスイートオレンジ Citrus sinensis の交配種。
マンダリン Mandarin Citrus reticulata mandarin
mandarin orange
mandarin orange tree
マンダリン ミカン科ミカン属 イタリア・シチリア:果皮  東南アジア原産。
 名前は果実が中国の上級官吏「マンダリン(服の色から)」に献上されたことに由来するとの説がある。(オイルブックほか)
プチグレン・マンダリン Petitgrain mandarin Citrus reticulate Blanco
Citrus reticulata Blanco
Ponkan ポンカン ミカン科ミカン属 エジプト:葉  東南アジア原産。
 プチグレンオイルの呼称自体は一般的に柑橘類の収穫後の葉枝から採取したオイルを指す。
オレンジ
オレンジ・スイート
Orange
Orange Sweet
Citrus sinensis Sweet orange アマダイダイ ミカン科ミカン属 イタリア、スペイン、ブラジル:果皮  インド、中国原産とも。
 植物分類上は日本の温州みかん、夏みかんもこれに属する。
オレンジ オーガニック Orange Organic Citrus sinensis Sweet orange アマダイダイ ミカン科ミカン属 コスタリカ:果皮  上記のオーガニック栽培によるもの。
オポパナックス(スイートミルラ) Opopanax
Scented myrrh
Commiphora guidotti Scented myrrh センテッドミルラ カンラン科コンミフォラ属 エチオピア:樹脂  ソマリア、エチオピア原産。
 聖書で言及のある Scented myrrh の基源と信じられている。
ミルラ(没薬) Myrrh Commiphora myrrha Common myrrh
Gum myrrh
ミルラの木
没薬樹
カンラン科モツヤクジュ属 エチオピア、中東:樹脂  アラビア半島(オマーン、イエメン)、アフリカ(ジブチ、エチオピア、ソマリア、ケニア北西部)原産。
 古代エジプトからギリシャ、ローマ時代まで、ミイラの防腐処理、化粧品、傷の治療、香水、香の調合に利用されてきた。(ハーブ図鑑)
 名はミイラの語源とも言われる。
コパイバ バルサム Copaiba balsam Copaifera officinalis Copaiba
Copaiba balsam
コパイババルサムノキ マメ科コパイフェラ属 ブラジル:樹脂  南米北部原産。
 北西アマゾンの原住民はコパイバ樹脂を傷の治療等に使用している。
日本杉葉(レユニオン) Japanese Cedar
Sugi
Cryptomeria japonica Japanese Cedar
Sugi
スギ スギ科スギ属 レユニオン:葉  日本固有種。
 スギ材の酒樽では木香が重要視された。杉葉は線香の素材にもされた。
屋久杉 Japanese Cedar
Yakusugi
Cryptomeria japonica Japanese Cedar
Sugi
屋久杉(ヤクスギ) スギ科スギ属 日本:木部  樹脂分に富んだ材には個性的ないい香りがある。
杉(木部) Japanese Cedar
Sugi
Cryptomeria japonica Japanese Cedar
Sugi
スギ スギ科スギ属 日本・吉野:木部  成分上位はδ-カジネン、γ-ムウロレン。
杉(葉) Japanese Cedar
Sugi
Cryptomeria japonica Japanese Cedar
Sugi
スギ スギ科スギ属 日本・吉野:葉  成分上位はα-ピネン、サピネン。
サイプレス Cypress Cupressus semperviens Italian cypress
Mediterranean cypress
ホソイトスギ ヒノキ科イトスギ属 スペイン:球果
フランス:葉・球果
フランス:枝
 地中海東部原産。
 古くからこの収斂性の効用が利用されてきた。種小名は「永遠の命」の意で、樹が長命であることによる。(ハンドブック、オイルブック)
ホウオウボク(鳳凰木) Goldmohar Attar Delonix regia Royal Poinciana
Flamboyant
Flame tree (複数あり)
Peacock flower
ホウオウボク
(鳳凰木)
ジャケツイバラ科ホウオウボク属 マダガスカル:花  マダガスカル原産。
 赤い花が華やかであるため各地に観賞用として植栽されている。
 和名「鳳凰木」は美しい花を五色絢爛な鳳凰に見立てたもの。(植物の世界)
レモンユーカリ
ユーカリレモン
(ユーカリ シトリオドラ)
Lemon Eucalyptus
Eualyptus Lemon
Euclyptus citriodora
Corymbia citriodora
Lemon Eucalyptus
Eualyptus Lemon
レモンユーカリ フトモモ科ユーカリ属 南アフリカ、中国:葉枝  オーストラリア原産。
 葉には強いレモンの香り(シトロネラ-ルによる)があり、蚊を追い払うのに効果的。(ハンドブック)
ユーカリ ダイブス Eucalyptus Dives Eucalyptus dives Broad-leaved peppermint ユーカリ ダイブス フトモモ科ユーカリ属 南アフリカ:葉枝  オーストラリア原産。
ユーカリ グロブルス
ユーカリ ブルーガム
Blue Gum
Eucalyptus
Eucalyptus globulus Tasmanian Blue Gum Southern Blue Gum
Blue Gum Tree
ユーカリ
ブルーガム
タスマニアンブルーガム
フトモモ科ユーカリ属 中国、スペイン、ポルトガル:葉  オーストラリア原産。
 ユーカリの精油は19世紀から商用に大規模に生産され、風邪や咳の薬、筋肉痛の軟膏に利用されている。北アフリカや南ヨーロッパでは、土地の開墾と蚊の駆除を目的に湿地帯に植えられてきた。(ハーブ図鑑)

 本種及び近縁の精油はユーカリ油の名で日本薬局方にも登載されていて、メンソレータム、メンタームの成分にもなっている。
ユーカリ ネパール Blue Gum
Eucalyptus
Eucalyptus globulus Tasmanian Blue Gum Southern Blue Gum
Blue Gum Tree
ユーカリ フトモモ科ユーカリ属 ネパール:枝葉  オーストラリア原産。
ユーカリ オーガニックグロブルス Eucalyptus Organic Eucalyptus globulus Tasmanian Blue Gum Southern Blue Gum
Blue Gum Tree
ユーカリ フトモモ科ユーカリ属 ポプトガル:葉  オーガニック栽培。
ユーカリ ラディアータ Eucalyptus Radiata
Eucalyptus Australiana
Eucalyptus radiata Narrow-leaved peppermint ラディアータユーカリ フトモモ科ユーカリ属 オーストラリア:葉、葉枝  オーストラリア原産。
 ユーカリオイルとしては最初に一般に市販されたとされる。
ユーカリ スミシ Eucalyptus Smithii Eucalyptus smithii Gully gum ユーカリ スミシ フトモモ科ユーカリ属 オーストラリア:葉  オーストラリア原産。
 オイルはシネオールに富む。
ユーカリ シュタイゲリアナ Eucalyptus Staigeriana Eucalyptus staigeriana Lemon Ironbark
Lemon-scented Ironbark
ユーカリ シュタイゲリアナ フトモモ科ユーカリ属 オーストラリア:葉  オーストラリア原産。
クローブ(丁子) Clove Eugenia caryophyllata
Syzygium aromaticum
Clove チョウジノキ フトモモ科フトモモ属 タンザニア、マダガスカル、オーストラリア、インド、インドネシア:花蕾、花茎、葉 インドネシア・モルッカ原産と考えられている。
 抗菌・麻酔作用があり、スパイスとしても長い歴史がある。クローブの語源は釘の意のフランス語 clou による。
連翹(れんぎょう) Forsythia Suspensa Forsythia suspensa Weeping forsythia レンギョウ モクセイ科レンギョウ属 中国:果実  中国原産。
ウィンターグリーン Wintergreen Gaultheria fragrantissima
G. ovalifolia
Fragrant Wintergreen ガウルテリア・フラグランティシマ ツツジ科シラタマノキ属 ネパール:葉  東アジア、北インド、スリランカ、マラヤ
 中国名は芳香白珠。
ウィンターグリーン Wintergreen Gaultheria procumbens Checkerberry ヒメコウジ(姫柑子)
チェッカーベリー
冬緑樹
ツツジ科シラタマノキ属 中国、インド、ネパール:葉  北米北東部原産。
 中枢神経毒性が認められているため、危険精油とされる。
ジャスミン Jasmine Jasminum grandiflorum Spanish jasmine、Royal jasmine、Catalonian jasmine ソケイ
オオバナソケイ
モクセイ科ソケイ属 インド:花  南アジア原産。
ジャスミン・アブソリュート Jasmin Absolute Jasminum officinale Common jasmine ジャスミン モクセイ科ソケイ属 エジプト:花  溶剤抽出法による。
 インド北西部原産で、何千年も前から「香水の王」として知られ、香水産業の重要なオイルとなっている。(オイルブック)
ジュニパー
ジュニパーベリー
Juniper
Juniperberry
Juniperus communis Juniper セイヨウネズ ヒノキ科ビャクシン属 セルビア、マケドニア、アルバニア:木の実  北アメリカ、ヨーロッパ、アジアに分布。
 果実はあらゆる毒素から人を守る薬と利用されてきたほか、ジンの香り付けにも利用されている。(ハーブ図鑑)
シダーウッド・バージニア
シダーバージニアン
Cedarwood Virginia Juniperus virginiana Eastern Redcedar
Eastern Juniper
Red Juniper
Pencil Cedar
エンピツビャクシン ヒノキ科ビャクシン属 米国・テキサス:木部  北米東部原産。
かつては鉛筆の軸木用材として輸入されていた。
カヌカ Kanuka Kunzea ericoides White tea-tree
Burgan
カヌカ フトモモ科クンゼア属 ニュージーランド:葉・小枝  オーストラリア、ニュージーランド原産。
 マヌカの近縁種で、免疫を強化し、関節や筋肉の凝りを和らげるのを助けることから、マオリ族に尊重されてきた。(ハンドブック)
ローレル Laurel Laurus nobilis Bay laurel
Laurel tree
ゲッケイジュ(月桂樹) クスノキ科ゲッケイジュ属 スペイン、ギリシャほか:葉  地中海沿岸地域原産。
ラベンダー
ラベンダー オーガニック
Lavender
Lavender Organic
Lavandula angustifolia Lavender
Common lavender
True lavender
ラベンダー
(イングリッシュラベンダー)
シソ科ラウァンドゥラ属 フランス:花と葉  地中海西部原産。
 ラベンダーの語源は「洗う」の意のラテン語 lavare による。イギリス原産ではないが、English lavender とも。葉は披針形で茎は束状に生える。
ラベンダー・クロアチア Lavender Croatia Lavandula angustifolia Lavender
Common lavender
True lavender
ラベンダー
(イングリッシュラベンダー)
シソ科ラウァンドゥラ属 クロアチア:花の咲いた先端部分  
ラベンダー・フレンチ Lavender French Lavandula angustifolia Lavender
Common lavender
True lavender
ラベンダー
(イングリッシュラベンダー)
シソ科ラウァンドゥラ属 フランス:花の咲いた先端部分  
ラベンダーカシミール Lavender Kashmir Lavandula angusutifolia Lavender
Common lavender
True lavender
ラベンダー
(イングリッシュラベンダー)
シソ科ラウァンドゥラ属 インド・カシミール:花穂  
野生ラベンダー Lavender Vera Lavandula vera - ラベンダー ベラ
(イングリッシュラベンダー)
シソ科ラウァンドゥラ属 フランス:花穂  種としては真正ラベンダーLavandula angustifolia と同義とした説明を見る。
ラバンジン Lavendin Lavandula hybrida Lavandula Hybrida ラバンジン シソ科ラウァンドゥラ属 フランス:花の咲いた先端部分  ラバンジンはトゥルーラベンダー L. angustifola とスパイクラベンダー L. latifolia の交配種。トゥルーラベンダーより大きく育ち、精油成分も多く、強い香りがする。(ハーブ事典)
ラバンジンアブリアル Lavendin Lavandula Hybrida clone abrial Lavandula Hybrida ラバンジン シソ科ラウァンドゥラ属 フランスドロール県:花穂  
ラバンジンスパー Lavendin Lavandula Hybrida clone Super Lavandula Hybrida ラバンジン シソ科ラウァンドゥラ属 フランスドロール県:花穂  
スパイクラベンダー Lavender Spike
Lavender Latifolia
Lavandula latifolia
Lavandula spica
Spike lavender Portuguese lavender スパイクラベンダー
ヒロハラベンダー
シソ科ラウァンドゥラ属 フランス:花穂  地中海沿岸国原産。
 真正ラベンダーより強め。(ハンドブック)葉はイングリッシュラベンダーより広い。

 
ラベンダー・ストエカス Lavender Stoechas Lavandula stoechas French lavender
Spanish lavender
Topped lavender
フレンチラベンダー
フランスラベンダー
シソ科ラウァンドゥラ属 ポルトガル:花穂  南ヨーロッパ原産。
 花序に紫色の苞葉をつけるのが特徴。
レモンティートゥリー
ティートリーレモン
Lemon teatree Leptospermum petersonii Lemon-scented teatree レモンティートゥリー フトモモ科レプトスペルムム属 オーストラリア、南アフリカ:葉枝  オーストラリア東部原産。
マヌカ Manuka Leptospermum scoparium Manuka
英語でティートリー tea tree とも呼ぶのはマオリ人に倣って葉を利用したことによる。
ギョリュウバイ
ネズモドキ
マヌカ
フトモモ科レプトスペルムム属 ニュージーランド:葉  ニュージーランド、タスマニア原産。
 マオリ族は熱湯に葉を入れ蒸気を吸い呼吸器の症状を和らげたり、種子の鞘をつぶして傷に塗った。強い抗菌作用が知られている。(ハーブ図鑑)
クロモジ Kuromoji Lindera umbellata Kuromoji クロモジ クスノキ科クロモジ属 日本・伊豆:葉枝  本州、四国、九州に分布。
 大正時代にはクロモジ油をヨーロッパに輸出していたという。
レモンバーベナ Lemon verbena Lippia citriodora Lemon verbena 香水木
防臭木
クマツヅラ科イワダレソウ属 フランス:葉  原産地は南米のペルー、アンデス山脈地帯で、現地では今もハーブティーや天然の化粧品として幅広く利用されている。(ハーブ図鑑)
 防臭木の名は、明治末にコレラが流行した際にコレラ除けに使用されたことによる。(ハーブ事典)
スチラックス(蘇合香) Oriental Sweet Gum Liquidambar orientalis Oriental sweet gum
Asiatic storax
ソゴウコウ(蘇合香)
ソゴウコウノキ
マンサク科フウ属 トルコ:樹脂  小アジア、トルコ原産で、その樹脂は「蘇合香」とも呼ばれ、香料、薬用として利用された古い歴史があるとされる。
スタイラックス Styrax Liquidambar styraciflua American storax
Sweet gum
モミジバフウ マンサク科フウ属 ホンジュラス:樹脂  国・中南米原産で、その樹脂には芳香があり、食品等の香り付け、香料に利用されるほか、薬効もあるとされる。
Styrax の名はエゴノキ属の意で、本来の基源植物に由来。
リトセア May chang Litsea cubeba May chang メイチャン
リツェア・クベバ
クスノキ科ハマビワ属 中国:果実  中国原産。
辛夷(シンイ)
*コブシではない
Biond Magnolia(仮) Magnolia biondii Biond's Magnolia 辛夷(シンイ)
ボウシュンカ
マグノリア・ビオンディ
中国名:望春玉蘭
モクレン科モクレン属 中国:乾燥花蕾  中国原産。
ティートゥリー
ティートゥリー オーガニック
Ti tree
Tea tee
Tea tee Organic
Melaleuca altenifolia Ti tree
Tea tree
Narrow-leaved paperbark
ティートゥリー フトモモ科メラルーカ属 オーストラリア、ケニア:葉  オーストラリア東部原産。
 オーストラリアのアボリジニは熱湯に葉を入れて吸入し咳を鎮め、葉を噛んで口腔を殺菌し、ペースト状にしたものを傷に塗って治した。名前はキャプテンクックの探検隊の船員が葉の浸剤を飲んだときにつけたもの。(ハーブ図鑑)
 名前はアボリジニがこの植物を ' ti ' と呼んでいたことから ti tree の名がついた。彼等が葉の茶を飲んでいたことから tea tree の俗説も生まれた。(ハーブ事典)
ラベンダーティートゥリー Tea tree, Lavender Rosalina Melaleuca ericifolia Swamp Paperbark メラレウカ・エリキフォリア フトモモ科メラルーカ属 オーストラリア:葉枝  オーストラリア原産。
カユプテ Cajuput Melaleuca leucadendron Cajuput tree
Cajeput tree
カユプテ
メラレウカ・レウカデンドロン
フトモモ科メラルーカ属 ベトナム:葉・小枝  オーストラリア原産。
ニアウリ シネオール Niaouli Melaleuca quinquenervia Cajuput tree
Cajeput tree
Niaouli
Broad-leaved paperbark
Paper bark tea tree
ニアウリ フトモモ科メラルーカ属 マダガスカル島:葉  オーストラリア、ニューカレドニア、パプアニューギニア原産でマダガスカルに導入されたもの。製薬業界では咳止め薬、マウススプレー、うがい薬などに広く利用されている。(ハンドブック)
ニアウリ ネロリドール Niaouli Melaleuca quinquenervia Niaouli ニアウリ フトモモ科メラルーカ属 オーストラリア:葉枝  
ニアウリ Niaouli(現地語より) Melaleuca viridiflora Broad-leaved paperbark ニアウリ フトモモ科メラルーカ属 マダガスカル:葉・小枝  オーストラリア、パプアニューギニア原産。
マグノリアフラワー White Champaca Michelia alba White Champaca
White Sandalwood
玉欄(ギョクラン)
ギンコウボク
ハクギョクラン
モクレン科オガタマノキ属 中国:花  中国南部原産。
マグノリアリーフ White Champaca Michelia alba White Champaca
White Sandalwood
玉欄(ギョクラン)
ギンコウボク
ハクギョクラン
モクレン科オガタマノキ属 中国:葉  中国南部原産。
カブリューバ Cabreuva Myrocarpus fastigiatus Cabreuva カブリューバ マメ科属ミロカルプス属 南アメリカ・ブラジル:木部  ブラジル南部、アルゼンチン北部原産。
マートル Myrtle Myrtus communis Myrtle ギンバイカ フトモモ科ギンバイカ属 モロッコ、チュニジア:葉  地中海南岸原産で、花と葉は長い間天然の化粧品作りのほか、女性の症状に効く薬草として利用されてきた。(ハーブ図鑑)
 フランス、スペインの南部では葉は浸剤に使用され、女性のホルモン周期のバランスを助けている。(ハンドブック)
 葉の形が女性の性器(陰唇)に似ているとされ、その形が象徴するように、葉の精油は婦人病の特効薬とされている。(ハーブ事典)
オスマンサス Osmanthus Osmanthus fragrans Tea olive
Fragrant olive
Sweet olive.
丹桂
(キンモクセイに似る)
モクセイ科モクセイ属 中国:花  中国原産。
ノルウェースプルース Norway spruce Picea abies
Picea excelsa
Norway spruce ヨーロッパトウヒ、ドイツトウヒ、オウシュウトウヒ マツ科トウヒ属 カナダ・イタリア:葉  ヨーロッパ原産。
エンゲルマンスプルース Engelmann Spruce Picea engelmannii Engelmann Spruce エンゲルマンスプルース、エンゲルマントウヒ マツ科トウヒ属 ノルウェー:葉  北米原産。
ホワイトスプルース White spruce Picea glauca White spruce シロトウヒ、ホワイトスプルース、グラウカトウヒ マツ科トウヒ属 カナダ:枝葉  北米原産。
ブラックスプルース Black Spruce Picea mariana Black Spruce クロトウヒ、ブラックスプルース、マリアナトウヒ マツ科トウヒ属 カナダ:枝葉  北米原産。
 アメリカ原住民はこの樹脂を身体に塗って虫さされを防いだ。(ハンドブック)
レッドスプルース Red spruce Picea rubens Red spruce アカトウヒ、レッドスプルース、ルーベンストウヒ マツ科トウヒ属 カナダ:針葉  北米原産。
シトカトウヒ Sitka Spruce Picea sitkensis Sitka Spruce シトカトウヒ
シトカハリモミ
マツ科トウヒ属 ノルウェー:葉  北米原産。
ベイ(ベイラム) Bay Pimenta racemosa Bay-rum tre
Bay-berry
West Indian Bay
ベイラム
ヤセイチョウジ
フトモモ科ピメンタ属 西インド諸島:葉  カリブ海地域原産。
高山マツ
(こうざんまつ)
 
Stone pine  Pinus cembra  Swiss pine
Arolla pine 
コウザンマツ(高山松)
スイスマツ
 
マツ科マツ属  イタリア:枝   ヨーロッパ原産。
 ヨーロッパハイマツの和名も見るが、写真を見ると少しも這っていないため、ふさわしい呼称なのか疑問がある。 
パイン(フランス海岸松) Pine Long Leaf Pinus pinaster Maritime Pine
Sea Pine
フランスカイガンショウ
(フランス海岸松)
マツ科マツ属 フランス、ハンガリー:(枝)針葉  地中海西部・南西部地域原産。
 樹皮にはフラバンジェノール(ポリフェノール成分)を含み、サントリーのフラバン茶はこれを利用したもの。
シベリアマツ Siberian Cedar
Siberian Pine
Pinus siberica Siberian Pine シベリアマツ マツ科マツ属 ロシア:針葉
球果
 シベリア原産。
アンバー(琥珀) Amber Pinus succinifera fossil
(絶滅種)
Pinus succinifera pine succinifera マツ マツ科マツ属 ヨーロッパ:化石樹脂
パイン Pine Pinus sylvestris Scots pine (英国)
Scoch pine (米国)
ヨーロッパアカマツ
オウシュウアカマツ
スコッチパイン
マツ科マツ属 フランス:枝
ハンガリー:針葉
オーストリア:球果
 昔、北ヨーロッパの国々では、樹皮からにじみ出る樹脂を去痰剤などに利用した。(ハーブ図鑑)
精油は製薬業界に広く使用されている。香水業界では男性用の香水によく使用する。(ハンドブック)
ブラックペパー Black pepper Piper nigrum Black pepper コショウ コショウ科コショウ属 インド:実  インド西部原産。
マスティック Mastic Pistacia lentiscus Mastic マスティック ウルシ科ピスタキア属 モロッコ:樹幹の樹脂  地中海沿岸地方、カナリア諸島に分布。
 芳香性樹脂を採取するため、主としてギリシャのヒオス島で栽培されている。
ダグラスファー Douglas Fir Pseudotsuga menziesii Douglas Fir ダグラスファー
ベイマツ
マツ科トガサワラ属 カナダ:針葉  北米原産。
 木材はベイマツの名で従前から普通に輸入されている。ダグラスは人名。
ラベンサラ
(ラバンサラ)
Ravensara
(Ravansara)
Ravensara aromatica
(Ravansara aromatica)
Ravensara
(Ravansara)
ラベンサラ・アロマティカ クスノキ科ラベンサラ属 マダガスカル島:葉  マダガスカル原産のクスノキ科の植物由来のオイルとされてきたが、近年、実はクスノキ属のクスノキの仲間であることが判明したという、変な説明がされている。詳細は不明。 
ローズメイ Rosa Centifolia Rosa centifolia provence rose
cabbage rose
バラ
セイヨウバラ
バラ科バラ属 インド:花弁  中近東原産。
ローズ・アブソリュート Rose Absolute Rosa centifolia provence rose
cabbage rose
バラ
セイヨウバラ
バラ科バラ属 モロッコ:花弁  溶剤抽出法による。
ローズオットー Rose otto Rosa damascena Damask rose ダマスクバラ バラ科バラ属 ブルガリア、トルコ:花弁  中近東原産。
 水蒸気蒸留法によるものを指す。オットーの名は、高品質のロースの精油の大半を生産しているブルガリアの言葉で、オイルを意味する。
ローズ(アブソリュート) Rose Absolute Rosa damascena Damask rose ダマスクバラ バラ科バラ属 モロッコ:花弁  品種改良品。
ロサモスカータ(ムスクローズ) Rosa Moschata Rosa moschata Musk rose ムスクローズ
ジャコウバラ
ロサモスカタ
バラ科バラ属 インド:花  原産地不詳なれど、西ヒマラヤか。
ティーローズ Tea rose Rosa odorata sweet
Rosa
odorata Sweet
Tea rose オドラータバラ
ティーローズ
バラ科バラ属 中国:花弁  'tea rose' の名は誤解に基づくもの。
ローズ(ハマナス) Rugosa rose Rosa rugosa Rugosa rose
Japanese rose
Ramanas rose
ハマナス バラ科バラ属 中国:花弁  東アジア原産。
ローズマリー Rosemary Rosmarinus officinalis Rosemary マンネンロウ
ローズマリー
シソ科ロスマリヌス属 モロッコ、チュニジア:花と葉  地中海沿岸地方原産。
 属名は「海のしずく」の意で、地中海南岸原産。ローマ人の文化では本種は貞節のシンボルとされた。(ハーブ図鑑)
ローズマリー オーガニック Rosemary Organic Rosmarinus officinalis Rosemary マンネンロウ
ローズマリー
シソ科ロスマリヌス属 スペイン:花と葉  
ローズマリーシネオール Rosmarinus officinalis ct. cineol Rosmarinus officinalis ct. cineol Rosemary マンネンロウ
ローズマリー
シソ科ロスマリヌス属 モロッコ:全草  
ローズマリーベルベノン Rosmarinus officinalis ct. verbenone Rosmarinus officinalis ct. verbenone Rosemary マンネンロウ
ローズマリー
シソ科ロスマリヌス属 フランス・コルシカ島:花と茎葉  
サンダルウッド (Vanuatu) Sandalwood Santalum austrocaledonicum New Caldedonia Sandalwood バヌアツビャクダン ビャクダン科ビャクダン属 ニューカレドニア:心材  ニューカレドニア原産。
 寄生木で、3種の変種が知られている。
サンダルウッド・オーストラリア
オーストラリアンサンダルウッド
Australian Sandalwood Santalum spicatum Australian sandalwood オーストラリアビャクダン ビャクダン科ビャクダン属 オーストラリア:心材  オーストラリア南西部原産。
 供給力が低下したインドの白檀の代用として登場したもの。
ベンゾイン(安息香) Benzoin Resinoid Styrax benzoin Gum benjamin tree
Sumatra benzoin tree
安息香の木
スマトラエゴノキ
スマトラアンソクコウ
エゴノキ科エゴノキ属 スマトラ:樹脂  マレー、スマトラ、ジャワ原産。
 古くから宗教儀式などで薫香として使われてきた。(基本事典)
ウェスタンレッドシダー・リーフ Western Red cedar Thuja plicate  Western red cedar アメリカネズコ
ベイスギ
ヒノキ科クロベ属 カナダ:枝葉  北米西部原産。
 木材が古くから輸入されている。在は耐朽性が高いことで知られている。葉の主要精油成分は、thujones, fenchone など。
レッドシーダーウッドオイル Red Cedarwood Oil Thuja plicate  Western red cedar アメリカネズコ
ベイスギ
ヒノキ科クロベ属 カナダ:木部  北米西部原産。
 木部の主要精油成分は、cedrenes , sesqueterpenes , cedrol , widdrol など。
ヒバ Hiba Thujopsis dolabrata Hiba ヒノキアスナロ ヒノキ科アスナロ属 日本・青森:木部  北海道渡島半島以南、本州北部に分布。
 抗菌成分ヒノキチオール(β-ツヤプリシン)が含まれることが広く知られている。
タイム Thyme Thymus zygis Spanish thyme タイムの一種 シソ科イブキジャコウソウ属 スペイン:花と葉 古代ギリシャ人は、タイムを清めの香としてたくことで神殿や家を浄化していた。(ハーブ図鑑)
リンデンブロッサム(アブソリュート) Linden Blossom Absolute Tilia x europaea Common Lime セイヨウボダイジュ
セイヨウシナノキ
シナノキ科シナノキ属 フランス:花  溶剤抽出法による。
 フユボダイジュ Tilia cordata と ナツボダイジュ Tilia platyphyllos の自然交配種とされる。
リンデン
(アブソリュート)
Lime flower
Linden Blossom
Tilia cordata Small-leaved Lime フユボダイジュ
コバノシナノキ
シナノキ科シナノキ属 ブルガリア:花  ヨーロッパ原産。
 溶剤抽出法による。
 Linden の名は木を意味する古いアングロサクソン語 lind に由来する。(ハーブ図鑑)
ヘムロックスプルース Tsuga Tsuga canadensis Common Hemlock
Eastern hemlock
Canadian Hemlock
カナダツガ マツ科ツガ属 カナダ:葉枝  北米東部原産。
チェストツリー(ヴァイテックス) Chaste Tree Vitex agnus castus Vitex
Chaste Tree
Chasteberry
セイヨウニンジンボク クマツヅラ科ハマゴウ属 トルコ:葉  地中海沿岸原産。 
 agnus castus は「汚れなき子羊」の意味で、 Vitex は「私は避ける」という意味の動詞 vito に関連している。おそらく性欲抑制作用があると信じられてきたことに由来するのであろう。(ハーブ図鑑)
山椒 Prickly Ash Zanthoxylum piperitum Japanese pepper Japanese prickly ash サンショウ(山椒) ミカン科サンショウ属 タイ:実  日本、朝鮮半島、中国原産。