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キイロテントウの様子 |
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キクイモの葉表のキイロテントウ 1
大きさは4~5ミリほどの小さなテントウムシで、注意しないと見逃してしまう。 |
キクイモの葉表のキイロテントウ 2
菌食性のテントウムシとして知られる。 |
ナシの葉裏のキイロテントウ 1
目のように見えるのは前胸部の黒斑である。
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ナシの葉裏のキイロテントウ 2
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ハゼノキの果実のキイロテントウ
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ナシの葉裏のクモガタテントウ
先の同じナシの木で見られた北米産のテントウムシの仲間で、これも菌食性とされる。 |
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農作物や植栽木の葉を損なううどんこ病菌を食べることから、一応は益虫とされているが、非常に小さなテントウムシで、群れるほどの数も見ないから、貢献度は微々たるものと思われる。 |
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ナシの葉裏のキイロテントウ 3
上翅は艶やかで鮮やかな黄色一色で無斑。白色の前胸部には1対の黒紋があるため、目が4つもあるように見えてしまう。 |
ナシの葉裏のキイロテントウ 4
透明質の前胸背板はまるでパイロット用ヘルメットのシールドのように見える。この写真では頭部がはっきり見えている。 |
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キイロテントウの腹側 |
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うどんこ病にやられた植物はすす病と同様に多くの植物で目にする不快な風景であるが、かわいいキイロテントウの存在を知ると、うどんこ病にやられた様々な植物の葉を見るや、ついついキロテントウ捜しをしてしまうことになった。
しかし、よく目にするコナラやシラカシ、エノキのうどんこ病で白くなった葉ではキイロテントウを発見することができなかった。ひょっとすると、被害植物のまとまりと安定した?被害の発生がないと集まらないのかも知れない。
そもそもうどんこ病菌とは植物の葉等を白粉が付着したような状態にして冒す子嚢菌類の包括的な名称で、植物の種類ごとに異なった菌種が取り付くといわれている。こうしたなかで、果たしてキイロテントウが菌種によって好みがあるのかは確認できない。
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うどんこ病菌の様子 |
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うどんこ病菌は糸状菌の一種で、子嚢菌類に属し、菌種により草本類から木本類の多くの植物の葉表あるいは葉の両面等に白粉状の菌叢をもった円形の病斑をつくる。
秋に形成された閉子嚢殻(子嚢に包まれた子嚢胞子を内包する)が散布されて植物の枝幹分に付着して越冬し、翌年裂開して子嚢胞子を散布して広がり(一次伝染)、梅雨明け頃から菌叢を形成し、菌糸から分枝した分生枝柄に分生子(分生胞子)をつけて、これを散布して広がり(二次伝染)、これを繰り返す。 |
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シラカシの葉表のうどんこ病菌 1
菌糸と分生胞子で粉が付着したような外観となる。 |
シラカシの葉表のうどんこ病菌 2
縦横に伸びているのは主に菌糸と思われる。 |
エノキの葉表のうどんこ病菌
冬越し態勢のうどんこ病菌で、閉子嚢殻を形成している。エノキでは葉裏も同様の風景であった。 |
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ナシの葉裏のうどんこ病菌
閉子嚢殻の表面には細かい突起が見られる。この中に胞子を形成して、裂開・放出に備える。 |
ナシの葉裏のうどんこ病菌の閉子嚢殻
左の写真の部分で、閉子嚢殻の周りには針状の付属糸が確認できる。また、水滴状に見えるのは付属糸の基部の膨らみのようである。閉子嚢殻の頂部には、葉から離脱後に植物体の枝や幹に付着するための粘着物質があるとされるが、写真ではよくわからない。 |
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<うどんこ病菌に関する参考資料:> |
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【世界大百科事典】
うどんこ病菌・ウドンコカビ:
子囊菌類、核菌類、ウドンコカビ科(ウドンコキン科、ウドンコビョウキン科ともいう) Erysiphaceae を構成する一群のカビ。 菌糸は葉の表面にのびてこぶ状の付着器でつき、そこから小枝を表面細胞内にさしこみ養分を吸収する。菌糸から短い分生子柄が直立し、先に数珠状につながった白い分生子がつくられ、そのため白粉状に見える。有性生殖をして黒い粒状の子囊殻ができる。子囊殻の外面には付属糸という枝ができ、その形や子囊の性質で分類される。代表的な属は Erysiphe、Phyllactinia、Sphaerotheca、Uncinula などで、絶対寄生性であるため人工培養には成功していない。 |
【日本植物病害大事典(抄)】
ナシうどんこ病:
初め正葉の裏面に白粉状の菌叢を有する円形病斑を生ずる。後に白色菌叢のうえに黄色の細点(子嚢殻)が出現し、気温の低下に伴って黒色に変わる。
糸状菌の一種で子嚢菌類に属し、分生子と子嚢胞子を形成する。
分生子は表生菌糸から上方に垂直分枝した分生子柄の先端に単生し、棍棒状、無色、単胞、大きさ63~104×20~32μmで、白色粉状に見える。
閉子嚢殻は偏球形、黒褐色、径224~273μmで、赤道面に無色針状の付属糸を有する。閉子嚢殻内に形成される子嚢は15~20個で長楕円形~卵形、有柄、70~86×31~39μmの大きさである。子嚢内には2個の子嚢胞子が生じ、長楕円形、無色、単胞で大きさ34~38×17~22μm。
成熟した胞子嚢殻は菌叢から離脱し、頂部の粘着物質によって枝幹に付着することが多い。 |
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注:付属糸は宿主植物への付着に役立っているとのうわさがあるが、その機能の詳細については未確認。また、付属糸の多様な形態は菌種の識別ポイントになるとされる。 |
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