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謎の毛玉 その1(2014.2) |
謎の毛玉 その2(2014.2) |
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しばらく様子を観察した結果、エゾリスの多分夫婦が、体を丸めて(寒風をしのぐための姿勢なのかも知れない。)カラマツ球果の種子を食べていた風景であることがわかった。実は次の2つの点で新鮮な驚きを感じた次第である。 |
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カラマツの種子を食べるエゾリス その1 |
カラマツの種子を食べるエゾリス その2 |
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驚きの1つ目は、大型の球果を付けるマツ類に比べたら遙かに小さい親指の先ほどのカラマツ球果の、さらにまた小さく吹けば飛ぶような種子を取り出して食べるという、全くの予想外のことを目にしたことである。
寒風が吹く中でのこの実入りの少ない作業はさぞ大変なことと思われ、たらふく食べることなど至難の業であろうと思える。
多分エゾリス君にとっては極上のごちそうであろうオニグルミや北海道では植栽樹ながらもこれも大好物のチョウセンゴヨウの種子などに比べたら、カラマツの種子はあまりにも貧相であるが、あらかじめ埋めた糧秣も深い雪で取り出せないような厳しい条件下にあっては仕方がないことなのであろう。こんなことなら、シマリスのように冬眠した方が利口ではないかと思えてくる。野生動物にとって越冬は過酷である。
こうして、雪に影響されない樹上の残り少ない食べられる種子を何とか見つけ出して何とか生き延びていることがよくわかった。
驚きの2つ目は、既に雪がこれほど積もった時期に、カラマツの種子などとっくに飛び散ってしまったものと思っていたところが、ちゃんと種子を保持したままの球果が多数残っているらしく、エゾリス君はそのことを知っていたという事実である。
種子の残存の状態は、球果によって差があるらしく、エゾリス君の行動を観察していると、明らかに球果を選んでいるように見えた。カラマツは北海道の在来種ではなく、人が植栽したものであるにもかかわらず、エゾリス君は経験則でいろいろな知識を身に付けているようである。
なお、雪の上を注意してみると、マツ科樹種やシラカンバの風で飛んだ種子が積雪面に散らかっている状態をしばしば確認でき、個体間、個体内の種子飛散時期のずれが広く存在するように思われた。
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参考:オニグルミを食べるエゾリス(12月)
クルミの場合は、殻を尻の側からきれいに2つに割って実を残さず食べる。 |
参考:何かを食べているエゾリス (6月) |
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