木あそび
「よのや」は櫛のバラエティーショップ
「よのや」は東京に2店ある櫛専門店の一つである。へのへのもへじの片目と同じユーモラスな商標で、製品にもこれを焼き印しているため、一目でそれとわかる。創業は享保2年(1717年)というから、その歴史は3百年近くになる。創業地は本郷で、大正初期に現在の地に移転したとされる。当主は峰川巽(たつみ)氏で、7代目になるという。 店は浅草の伝法院通りにあり、見物客が多い環境を意識してか、店の正面、左右に配されたショーケースを道端から気軽に覗くことができる。櫛の種類も多いが、かんざしやアクセサリーも多彩なため、店頭は非常に華やかである。正に櫛、飾りの百貨店、バラエティーショップである。【2007.7】 |
「よのや」の店頭のショーケース 1 これだけの品数であるから、仕入れ・販売の形態が基本となっているものと思われる。場所柄、みやげ物屋的演出が求められるのであろう。品数の多さがそれに応えている。 |
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「よのや」の店の構え | |
「よのや」の店頭のショーケース 2 | 「よのや」の店頭のショーケース 3 |
「よのや」は2007年現在で290年の歴史で7代目、一方上野池之端の「十三や」は271年の歴史で14代目ということである。いずれも連綿と連なる世襲制ということはないであろうから、代替わりの契機がそれぞれ異なっているのであろう。 ■よのや櫛舗 東京都台東区浅草1-37-10(浅草伝法院通り) |