木あそび
地方の下駄屋さん
下駄を製造・販売している店があると聞いて、いつ廃業してしまうかわからないため、見聞を広めるためにも直ちに出動することにした。最近では履き物の小規模店舗は○○靴流通センターに客を取られ、しかもこの手の店では需要の落ち込んだ下駄は置いていないのが普通である。こうした中で、伝統的製法による下駄の製造・販売の店は貴重な存在である。【2009.8】 |
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☆ | 新しい場所での下駄利用の提案 せっかくの素地の桐下駄である。これを履いて家の中を歩き回るわけにはいかないが、次善の策として机の下で下駄を履くことを提案したい。湯上がりは特に気持ちがいい!! |
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<下駄に関する参考メモ> | ||||||||||||||||||||
1 | 桐下駄の木取り | |||||||||||||||||||
桐下駄は台の表面が柾目であるものの評価が高いため、これを意識し、あるいは歩留まり向上を意識し、様々な木取り方法が工夫されてきた歴史がある。 ・甲良取り:直径3寸5分以下の木を二つ割りして芯を去り、高下駄の甲としたもの。断面は船底型となる。 ・枕木取り:レンガ状のブロックに鋸を入れて歯を作り、余分な部分を捨て去るもの。 ・巴取り(鞆絵取り):レンガ状のブロックから、腹合わせに2個の下駄を切り出すもの。歩留まりが向上する。 「木材の工芸的利用」では、その他に棒取り、組取り(いとこ取り)三角取り、屏風取り(常磐取り)、三ツ取り、四ツ取りの名の木取りの例を掲げている。 |
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2 | 歯付け | |||||||||||||||||||
歯と台と一体のもの(一体として木取りしたもの)を連歯下駄と呼ぶ。 歯を接着した仕様もあり、これは端材も利用できるから材料歩留まりも向上し、機能的にも何ら問題はない。 台(甲良)に歯を指したものを差し歯下駄といい、歯が摩耗すれば差し換えが可能。 一枚だけ歯を差した下駄を一本歯下駄という |
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3 | 桐下駄の台の仕様 | |||||||||||||||||||
台はムクの板と柾目のツキ板(柾目の経木を表面に接着したもの)のタイプが見られる。 表面の仕上げは、浮作りと焼磨きが見られる。
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4 | 底の仕様 | |||||||||||||||||||
サンダル型、草履型の下駄は硬質スポンジ張りが一般化している。 連歯下駄では、底の先端部には硬質スポンジの薄板を打ち付けて補強しているのが一般的である。 |
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5 | 価格差の由来 | |||||||||||||||||||
桐下駄は柾目の数によって価格差がある。古くから目の本数が多いものほど評価が高いということである。 さらに、左右の木目が揃っていることが上級品としての条件である。 |
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