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木あそび
 
  自作納豆箸VS納豆攪拌具 その2             


 新たな納豆攪拌具を見つけたので、再び自作の納豆箸と対戦させることとする。第二戦である。名前は「納豆グルメ棒」である。例によって、まずは製品を紹介した上で、性能試験をする。  【2007.8】 


 概要

 写真を見てのとおり、極めてシンプルな形状である。プラスティック(ABS樹脂)の丸棒の先半分弱の4面に溝を付けているだけである。あまりにもシンプルで、購入する動機が生じないことを心配してか、専用サジを付けているのではないだろうか。

 長さは178ミリ、溝は先端から73ミリの長さとなっている。溝の径は9ミリである。中央部に継ぎ目があるが、これは持ち手部分を中空にするための製造技術上の必然性であろう。

 商品の説明の概要は次のとおりである。

@  箸は豆をはじきながら混ぜますが、グルメ棒は4つの丸い溝に豆と空気を取り込みながら回転するので美味の主成分「グルタミン酸」を豆ひと粒ひと粒から引き出し、コクと風味とコシのある糸をバランスよく作り出すことができるのです。
A  納豆の味は空気が引き立てる。・・・食べ物をより美味しくするためには空気がとても大切です。例えば抹茶は茶筅で泡立てることによってそのおいしさが増し、アイスクリームやケーキなども材料に空気を混ぜ合わせることで食や風味などを引き立たせます。だからこそ納豆にもより多くの空気を取り入れることが重要なのです。


              納豆グルメ棒

洋歌産業  東京都足立区大谷田3−9−7

 使用感、気付きの点

@  げんこつ握りで楽にかき回すことができる仕様は正しい選択といえる。
A  先端部の溝について、実質的に納豆との接触が生じるのは先端から3センチ程度である。したがって、7センチにわたって溝を付ける必要はなく、3センチ程度でよいわけであるが、それではほとんどツルンとしたただのプラスティックの棒になってしまうため、商品としての体裁上、必要以上の長さに溝を付けたものと考えられる。また、付属のさじも本体がシンプルであることに配慮した演出であろう。
B  溝の機能を論じる以前に、納豆が溝に詰まったままになって、溝が全く機能しないことが懸念されたが、多少その気がないこともないが心配は無用であった。溝はたぶん、それなりに機能しているものと推定される。
C  こねスピードに関しては、我が納豆箸とは概ね互角であった。
D  しかし、一本棒というのは二本棒に比べて容器内の納豆塊の位置を少々コントロールしにくい欠点があった。また、一本棒はこねるだけで、当然のことながら箸を兼用することにはならない。
E  なお、付属のさじについて、縁が波形となっているのは納豆の容器側面の凸凹の溝(これはもちろん発泡スチロール容器の強度を高めるのが主たる目的と考えられる。)に合わせたものかと思ったが、必ずしもそうではないようである。

 以上のことから、またしても自作の納豆箸が優勢勝ちであった。
 さあ、次の対戦相手が待ち遠しい。