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木あそび
 
   木の文鎮
             


 机上の文鎮は暫定的な書類の押さえ、読みかけの本の押さえ等に使うなどごく普通の日常の小物である。市販品はその素材も金属、石、ガラスと多様で、かたちもいわゆるペーパーウェイトを含めれば実に多くの製品が見られる。こうしたなかで、木は一般に重さが少々足りないからマイナーな存在で、一般性はない。しかし、木の感触は日常使いとして魅力であり、関門をクリアーすれば仲間入りが可能である。【2007.9】   


イチイ文鎮1(おもり入り)
(知人の作品)
 素材はイチイ。金属のおもり入りで、鉛かもしれない。ずっしり重いため、肩たたきにもなる。え油(荏油)仕上げ。
イチイ文鎮2(おもり入り)
(知人の作品)
 素材はイチイの土埋木。相当の年月に渡り土中に埋没していたものであるため、画像ではわかりにくいが色合いが少々異なった独特のものとなっている。これも金属のおもり入りで、え油(荏油)仕上げである。
5色文鎮(重り入り・購入品)
 木の標本のような文鎮で、裏面に樹種名が印字してあり、左からカヤ、センダン、ケヤキ、シオジ、センダンで、センダンがだぶっているから、正確には4色文鎮である。おもりの金属が入っており、適度にいい重さである。長さは12.5センチのミニサイズである。   
 製造販売は宮崎県の祖母工房で、木製のカップやトロフィーの製作を得意としており、その他いろいろな木製小物がある。
祖母工房:宮崎県西臼杵郡高千穂町三田井栃又5976-1  http://www.inter-net.co.jp/
miyazaki/sobokobo/index.html

リグナムバイタ
 そのまんま文鎮である。もう少し厚めの材を丸鋸で板にしたもので、非力な丸鋸は悲鳴を上げた。この木は元々脂気があるから塗装などする必要がない。テラテラとしてずっしり重く、さすがに世界一重い木と言うだけある。滑らかでヒンヤリとした手触りも良好である。角の面取りは鉋を使ったが、表面はベルトサンダー仕上げとした。
イスノキ(集成)
 これもそのまんま文鎮である。イスノキの廃床材を2枚合わせて作成したもので、元々水に沈む木であるから文鎮には最適である。ミニ拍子木を兼ねて2本セットである。したがって、それぞれ片側を幾分ハマグリ状にして拍子木仕様としている。この材は色が濃いほど重い。
パープルウッド
 デッキ材のサンプルを別項で紹介しているが、材色が紫系というのは他になくておもしろい。とりあえずはオイルもワックスも塗布していない素地のままである。
ナワシログミ
 常緑性のグミで、伊豆半島以西に分布する。グミは播州鑿の柄の素材として多用されている。材は比較的重くて緻密、淡黄色の色合いはツゲよりはるかに明るい色で、魅力がある。剥皮した面を生かして、太鼓挽きの形態とした。
【2009.1追加】
(飛び入り)
ペルナンブーコの灰皿(購入品)
 正確に言うと、これは文鎮ではなく木製灰皿であるが、ずっしり重くて文鎮にもなる。これも水に沈む木である。タバコはやらないため、灰皿としては使ったことはない。ナッツ類を入れてもいいかもしれない。元々バイオリンの弓の適材として知られている材である。

「ウッディープラザ」
東京都江東区新木場1-7-6(北三ショールーム1階)

(飛び入り)
木の葉型箸置き
ヤブツバキの台の上で種類が異なる木でできた木の葉型の箸置きが整列している。ヤブツバキは白くて緻密な材も魅力であるが、縮緬状の感触のある樹皮もそれ自体が様になる。箸置きの樹種は左からウォルナット、クワ、ブビンガ、ケヤキでである。

工房 クラフトゆき(大分県由布市挾間町赤野 TEL097-583-5198)
http://www18.ocn.ne.jp/~craft-y/