では、早速クイズである。以下の写真の中に一つだけ女王様の作品がある。何れも鶴首の一輪挿し型の作品である。「違いのわかる人」には特定できるかもしれない。さて、どれだろうか? |
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作品1
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作品2
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作品3
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作品4
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作品5
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作品6
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作品7
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作品8
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作品9
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作品10
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作品11
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作品12
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作品(群)13
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作品(群)14
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作品1 |
備前市備前焼伝統産業会館にて |
作品8 |
備前市内にて |
作品2 |
備前市内にて |
作品9 |
備前市内にて |
作品3 |
津山市内にて |
作品10 |
備前市内にて |
作品4 |
備前市備前焼伝統産業会館にて |
作品11 |
備前市内にて |
作品5 |
勝央町内にて |
作品12 |
備前市内にて |
作品6 |
備前市備前焼伝統産業会館にて |
作品13 |
備前市内にて |
作品7 |
津山市内にて |
作品14 |
備前市内にて |
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正解は「作品5」である。見事な美しい一輪挿しである。ところで、備前焼は釉薬は使わない(使えない)し、手で描くような色彩のデザインはないはずでは・・・・ それもその筈、これは備前焼ではなく、なんと、コガタスズメバチの女王蜂がひとりで制作した蜂の巣なのである。これ以外はすべて、本物の備前焼の鶴首の一輪挿しである。
それにしても、何と美しいデザイン、そして色彩であろうか。質感もいい。備前焼の陶芸家も真っ青といった風情である。しかも、決して大型ではない蜂がこつこつと単独で創り上げたということも驚異的である。独特の模様は、巣材とした木の樹皮の種類に由来するとされるが、最初から全体のデザインを構想してから取り掛かったとしか思えない出来である。
人には真似のできない自然の造形の見事さに、またまた脱帽である。 |
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<参考写真>
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自然状態でのコガタスズメバチの巣は、左の写真のように、花瓶としてみれば、倒立状態で樹木の枝や軒下等につくられる。この場合はウバメガシの小枝にぶら下がっていた。細い出入り口の部分には小枝を取り込んでしまっている。揺れ防止の設計であろうか。
この底部に巣盤があって、働きバチの軍団が生まれれば、この巣を核として巣を拡大するという。
この巣は手の届く高さにあったもので、八チスプレーを片手に慎重に観察したが、何があったのか、既にもぬけの殻になっていた。 |
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