樹の散歩道 木を食ったり食わなかったり・・・
鹿による食害 「食害」の語は,人間が手間を掛けて育てている農作物や山に植栽した苗木をしばしば鹿にかすめ取られるために,被害者である人間の立場で表現したものである。鹿はただ食べやすいものをせっせと食べているだけである。 造林地の場合は,ちょうど食べやすい高さの苗木が整然と広い面積にわたって広がっており,まだ厳しい環境に晒されていない葉もたぶん柔らかくておいしいのであろう。鹿にとっては素晴らしい餌場が提供されたことになるはずである。クスノキのように匂いにクセのある樹種を植えても鹿にとっては同じことのようである。 被害は北海道から九州までにわたり,特に生息密度が高い地域での被害が深刻となっている。造林地の苗木にとどまらず,大きな木の皮までガリガリとかじられている。北海道の天然木では特にアオダモやオヒョウ(ニレ)がねらわれることが知られていたが,次第に樹種を問わず被害が見られるようになり,イチイの巨木まできれいに皮をかじられて枯れてしまうことも珍しくない風景となっている。 家畜等が食べない木 一般に知られている情報を次に紹介する。
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なお、木ではないが,鹿はワラビを食べないという。一方で,カモシカはワラビをよく食べるという。 | ||||||||||||||||||||||||