恐るべき形態、そして造形美である。「アオツヅラフジ」の中に「アンモナイト」が隠れていたのである!! これぞ驚異のミクロコスモスである。 |
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アオツヅラフジの葉 1
これは一般的な葉の形であるが、変化が多い。
ツヅラフジ科アオツヅラフジ属の落葉つる性木本。
Cocculus trilobus |
アオツヅラフジの葉 2
3裂タイプの葉の例である。 |
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アオツヅラフジの雄花
萼片・花弁は6個で、花弁は先が2裂し、雄しべは6個。 |
アオツヅラフジの雌花
萼片・花弁は6個で、花弁は先が2裂し、雌しべは6個あり、さらに6個の仮雄しべがあるとされる。 |
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アオツヅラフジの若い果実
雌しべが6個あることから、1花で最大6個の果実がつき、この例では5個ついている。 |
アオツヅラフジの熟した果実
この場合は最大の6個の果実が成熟している。 |
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アオツヅラフジの雌花序と若い果実
花序の基部から果実の成熟が進行している。 |
豊かに結実したアオツヅラフジの例
たっぷりと果実をつけた例で、しばしば試練を受ける植栽木に張り付いた蔓では、これほど結実することは少ない。 |
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熟した果実はまるでブドウのように粉を吹いたいい色合いで食欲をそそる。一粒口に入れると見た目と違って、全く甘味はなくまずくて吐き出した。そういえば確か・・・・・念のために確認すると案の定、正真正銘の有毒植物であった。さて、果実の核(種子)の方は・・・ |
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アオツヅラフジの種子 1 |
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核(種子)の大きさは直径4ミリほどである。人の手によるデザインでは決して生まれることのない形態であり、宝飾デザインにも応用できそうである。あるいはオフロードタイヤのトレッドパターンにも応用できそうである。しばらく見つめつつ、この形態には如何なる必然性があるのかを想像していると、時間の経つのを忘れてしまう。 |
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アオツヅラフジの種子 2 |
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アオツヅラフジの種子 3 |
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アンモナイトの化石
アオツヅラフジのアンモナイトの形態的な魅力の前には、本物のアンモナイト(化石)は巨大であってもやや形勢が不利である。
■三笠市立博物館
北海道三笠市幾春別錦町1-2121-1 |
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<参考:ツヅラフジ(オオツヅラフジとも)の様子> |
ツヅラフジ科の仲間はどれも雌雄異株であるが、アオツヅラフジは街中の道端の植栽樹にもしばしば絡んでいて、雄株と雌株の両方を見ることは容易である。しかし、ツヅラフジは街中では見られず、薬用植物としてはふつうに植栽もされているものを目にする。ただし、わざわざ雄株と雌株をセットで並べていることはない。種子はアオツヅラフジのようなインパクトはない。 |
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ツヅラフジ(オオツヅラフジ)の葉
ツヅラフジの葉はアオツヅラフジの葉よりもさらに変化が多い印象がある。ツヅラフジ科ツヅラフジ属の落葉つる性木本。 Sinomenium acutum |
ツヅラフジ(オオツヅラフジ)の雄花
萼片・花弁は6個で、雄しべは9−12個とされるが、写真のものでは9個である。基部の黄色いものは蜜腺とされる。 |
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ツヅラフジ(オオツヅラフジ)の雌花
萼片・花弁は6個で、雌しべの花柱は3個あって先が複数に裂けている。葯のない雄しべのようなものが9個見られるが、退化した雄しべ(仮雄しべ)とされる。 |
ツヅラフジ(オオツヅラフジ)の果実
表面は粉を吹いた状態である。 |
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