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木あそび
  
  簡単木工の原点 コースター作り


             


 最小限の労力で製作できる実用品としての木製小物の一例はコースターである。本当は、小型のろくろ(木工用旋盤)があれば木っ端でも見違える製品が生まれること請け合いであるが、これを設置できる生活環境がなければガマン、ガマンである。 


イスノキ

 これは廃床材で、本実(ほんざね)加工となっている。かえっておもしろいので、加工部分は落とさないでそのままとしている。
 イスノキはマンサク科の常緑高木で、とんでもなく硬い木で、土足の床材としては非常に優れていたが、資源量が減少してほとんど見なくなった。その硬さから木刀用材としても最適で、九州の都城では現在でも利用されている。これは九州産で、ある事務所の床材として長きにわたって歴史を刻んできたものである。多くの傷も歴史の証明である。
イチイ

 次は丸い彫り込みを少々入れたものである。素材は北海道産のイチイで、風雪に耐えたイチイは年輪幅が非常に狭く、厚さは2センチほどであるが、45年分の年輪が詰まっていた。
屋久杉

 これは不整形な屋久杉を素材としたしたため、結果としてこの形状となっているものである。せっかくの年輪を尊重して、丸刀で仕上げてみた。
屋久杉 茶托(購入品)

 これは既製品で、プロの仕事である。多分、根に近い部分で、年輪はびっしり細かく、しかもずっしり重く、屋久杉独特の何ともいい香りをいつまでも放っている。裏には製作者の雅号「暁山」の焼印があった。
エッキ(EKKI)

 アフリカ産の非常に堅く、耐朽性の高い材で、地域により、ボンゴシアゾベなどの呼称がある。ウッドデッキや公園等の景観を意識した環境での木製の橋の材料としても知られている。